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2018.11.26

花梨(カリン)材の販売と制作実績【古材/一枚板】

世界には様々な木材が存在します。それは柔らかいものや、硬いもの、色が違うものから燃えやすいものまで、様々です。そういった多種多様な木材の中でも、存在感のあるものが花梨材という木材です。花梨材は木材の中でも高級なもので、デザイン性や耐久性などに定評があります。ここではそういった、花梨材に対する情報について紹介します。

 


【目次】

1.花梨(カリン)という木について

2.花梨(カリン)にまつわるストーリー

3.花梨(カリン)材の特徴

4.花梨(カリン)材を使用する際の注意点

5.花梨(カリン)材の見せる木目

6.まとめ_花梨(カリン)材について

 

 

1.花梨(カリン)という木について

花梨はマメ科シタン属の広葉樹の一つです。主に熱帯アジアやパプアニューギニアなどに分布しており、別名でインドシタンと呼ばれることもあります。花梨の木材が主に使われているものには家具全般や、キャビネット、楽器、内装の一部など様々なものがあります。その他にもスライスドベニヤ、唐木細工、指物などにも使用されています。

 

また同様の名前のものにバラ科である花梨がありますが、それとここで紹介する木材で使われている花梨は、全く別の木なので混同しないように注意しましょう。

 

 

2.花梨(カリン)にまつわるストーリー

実は花梨は緑の国として知られていて、マリーナベイサンズやマーライオンなどでも有名な国である、シンガポールに多く植えられている樹木の一つでもあります。シンガポールに花梨が多い理由には、1965年にマレーシアから独立した際に行われ始めた、ある政策が関係しています。それはガーデンシティ政策という、1960年代から1990年代に国全体の方針として打ち出された、国の中に自然を多く取り入れるという政策でした。

 

独立当時のシンガポールは、その熱帯地域という厳しい環境に加え、産業も工業も先進国に比べて、大きく遅れていたため、国として生き残るためには外国からの投資や、観光業での収益に頼らなければなりませんでした。


しかしながらそのためには他国の人達にシンガポールという国に対して、クリーンなイメージを持ってもらう必要があったのです。それゆえに行われたのがこのガーデンシティ政策でした。そしてこの時の政策の際に多く植えられたのが花梨です。

 

花梨は種子でも挿し木でも繁殖が簡単で、育つのが早い上に、活着率も優れていることがその理由だったといわれています。また花梨はフィリピンの国木でもあり、色々な歴史がある樹木だといえます。

 

 

3.花梨(カリン)材の特徴

ラ・グリルーデン様_古材カリンとチークの羽目板エントランス *画像をクリックすると制作実績のページに飛びます。

 

花梨の木材は比較的早く乾燥しやすく、心材は紫色を帯びた赤褐色で、辺材は淡い黄白色のものが多いです。ただし年が経つにつれて赤い部分が薄くなったり、黄色の部分が濃くなったりすることがあります。そして木材の硬度や重さを示す気乾比重という値は0.81~0.90を示しており、平均的な木に比べると、かなり重くて硬い材質であるといえます。

 

ちなみにスギの気乾比重は0.38ぐらいなので、花梨はスギよりも、大体二倍は重くて硬いということになります。

 

しかしながら一般的な木材よりも重くて硬いとはいっても、加工の難易度はそれほど高くないため、汎用性自体は高い木材だといえるでしょう。また基本的に高価な木材であるため加工の際も慎重に扱われることが多く、花梨を使用した製品は高品質であることが多いです。更にその硬度から少しの衝撃では傷が付きにくいため、耐久性にも定評があります。

 

そして花梨は木目が特徴的な木でもあります。木目というのは、樹木を縦や横に切ると現れる模様のことで、この木目次第で花梨材の値段が変わることもあります。

 

また花梨材には入手が難しいという特徴があります。何故ならば近年では原材料の入手難度が上がっており、中国での花梨の需要が増加しているため、日本での花梨の流通量は少しずつ減っているからです。その中でも花梨の幅広材は特に手に入りにくいため、花梨を使用して何かを作りたい場合は、購入ルートは早めに確保しておいた方がいいでしょう。

 

また購入したばかりの未塗装の花梨材には、綿あめ状の白い糸が付いていることがあります。しかしこれはかびなどではなく、空気中で酸素と結合したサポニンだといわれています。このサポニンというのは、色々な植物に含まれている配糖体の一種で、健康食品などにも含まれている成分のため、特別な害があるものではありません。どうしても気になるならば雑巾などで少し全体を拭くだけで、簡単に取ることができます。

 

 

4.花梨(カリン)材を使用する際の注意点

花梨材を使用するにはいくつかの注意点があります。

 

一つ目は塗装に関して

花梨は形状の加工という面ではそれほど難しくはありません。ただし塗装という面では少しやりにくいといえます。何故ならば花梨は基本的に肌目が荒めのため、塗装のノリが悪くなりやすいからです。また肌目の問題だけでなく、拭き残したサポニンなどが邪魔になる可能性もあるため、塗装の際には注意が必要です。

 

そして花梨は塗装時だけでなく、塗装を乾かす時間にも気を配る必要があります。花梨は一般的な樹木よりも乾燥しやすい性質があるため、ゆっくりと乾かさないと塗装に狂いが生じる可能性があるからです。もしこういった塗装を失敗してしまうと花梨は希少性が高く、高級な木材であるため予備を用意しにくく、コストが余計にかかることになってしまうでしょう。

 

 

二つ目の注意点は他の木材との混同

花梨には同じマメ科の木として流通されている、ケンパスやピン̚カドと呼ばれている花梨に似た木が存在します。これらの木はニュー花梨とも呼ばれており、本物の花梨と色合いや気乾比重が似ています。名前が全く違うので基本的に間違えることはないと思いますが、海外のサイトなどで発注する場合などは写真だけで判別しないように注意が必要です。また花梨にはパドウクやニューギニアウッドなどの別名が多くあるため、そういった名前も把握しておかないと、購入先によっては花梨と表記されておらず探すのに苦労する可能性もあります。

 

 

三つ目の注意点は使用する用途について

花梨の特徴はその硬度と独特の瘤杢や綺麗な赤褐色などです。そのためそれらの特徴が生かせない用途のものに使うのならば、あえて花梨を使う必要はありません。例えば硬度は必要ではあるが、全く人目に付かない部分などに花梨を使用した場合、その特徴的な瘤杢や赤褐色であるという長所が生きにくいです。

 

それならばわざわざ高級な花梨を使わなくても、硬度だけを満たしている安価な木材で十分だといえます。したがって花梨を使って何かを作りたいのならば、できるだけ花梨独自の部分を生かして木材を利用しましょう。

 

 

5.花梨(カリン)材の見せる木目

夛田葡萄酒店様_古材カリンのカウンターテーブル *画像をクリックすると制作実績のページに飛びます。

 

花梨材を使った製品はそのデザイン性についても非常に評価が高いです。それは花梨独特の木目に大きな理由があります。花梨の木目は交錯しており、濃い色と薄い色のラインではっきり分かれているものが多いです。したがって人の目を引きやすく赤褐色の色合いもいいため、フローリングなどの人の目に付きやすい所に採用されています。

 

また瘤杢がある花梨は木材として、更に価値が高くなりやすいです。何故ならば瘤杢のついているものは、法則性のない独特の木目になることが多いため、デザイン性という面から人気が高いからです。


*余談ですが、こういった瘤杢のついている木製の製品は、ミャンマーあたりでお土産としてよく売られています。

 

また花梨材の珍しい木目として鳥眼杢というものも挙げられます。鳥眼杢は小鳥の目のような小さな斑点模様が、板面上に無数に散らばっている木目のことです。この鳥眼杢は花梨材の中でも希少価値の高い木目で、この木目のある花梨材は高値で取引されています。


更に珍しい花梨の木目として縮み杢というものが存在します。縮み杢は縮緬杢、波状杢、カーリー杢などとも呼ばれており、バイオリンなどの弦楽器に使用されることが多い木目であることから、バイオリン杢といわれることもあります。こちらも鳥眼杢などと同じように、希少価値が高いため高額で取引されることが多いです。


花梨材は光沢が美しく、上記で挙げた木目のよさがより引き立ちやすい材です。そのため、花梨材を購入する際には、自身の気に入った一本一枚に出会えるまで根気よく探すべきと考えます。

 

ある種、一番の注意点は「材選びの途中で妥協しない」ことかもしれません。

 

 

6.まとめ_花梨(カリン)材について

渭水苑/祥雲閣様_古材カリンのオブジェ *画像をクリックすると制作実績のページに飛びます。

 

花梨は色々な家具や内装などに使われている高級な木材の一つです。デザイン性も素晴らしく、その空間の主役としての使用に十二分に耐えうる存在感を持っています。ゆえに、材選びに妥協してはいけません。特徴的な光沢により木目が引き立ちやすいこともあり、一本一本が異なる表情を見せる花梨。

あなたの希望をぴったりと満たす一本に出会えることを願っています。

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