2018.11.13
施設の壁一面を緑に! フェイクグリーンなら管理も楽々
植物の緑は目に優しく、遠目から見ても目立ちます。また、植物は安らぎや安心感を与えてくれるので、様々な店舗で見かけることも多いでしょう。とはいえ、本物の植物は管理が大変となりますので、ここではフェイクグリーンを紹介します。
植物の与える効果や、店舗で取り入れる時の注意点などについて触れていくのでぜひ参考にしてみてください。
【目次】
- 壁一面の緑がお客様に与える効果=癒し
- 植物を使う際の注意点
- 商業施設などに導入する際の注意点
- 飲食店に導入する際の注意点
- フェイクグリーンで管理の手間を削減する
- まとめ
1.壁一面の緑がお客様に与える効果=癒し
草木や自然の緑は生命力や爽やかさを連想させ、目にする人やその空間にいる人の緊張や興奮を和らげてくれます。そして心身ともに癒しの効果が期待できるのです。これは緑色による効果なので、本物の緑でもフェイクグリーンでも変わりません。
壁一面に植物の緑を取り入れることで、ただの壁面で囲われているよりその空間が居心地の良い空間へと変わります。オフィスや店舗で取り入れるなら、働く人が穏やかな気持ちでいられたり、お客様の滞在時間を長くし、「居心地がよくて、なんだか雰囲気の良いお店」という印象を持ってもらいやすいです。
緑は自然や平和、安全などを象徴し、見る人に安らぎを与えます。色合いによっても与える効果はやや異なり、黄色よりの緑はナチュラル、青色よりの緑はやや人工的な印象を与えます。より自然に近い印象にするなら、黄みがかった緑を壁面に取り入れると良いでしょう。
2.植物を使う際の注意点
壁一面の緑を取り入れる際、おそらく初めに迷うポイントが、「本物」を使うのか「フェイクグリーン」を使うのかという点でしょう。それぞれにメリットやデメリットはありますが、ここでは本物の植物を使う際の注意点についていくつか挙げていきます。
まず、お手入れを怠らないことです。
本物の緑を取り入れることはもちろん理想でもありますが、お手入れを怠ると育ちすぎて野暮ったい印象になったり、逆に育たずに隙間が空いてしまうなど見映えが悪くなってしまいます。また、本物の植物は虫が付きやすいことも頭に入れておく必要があります。虫がつきやすい種類や対策についてもしっかり調べておくことと、定期的なメンテナンスができるかどうかについてもよく検討しましょう。
次に周辺施設/設備への配慮を行うことです。
生物であるという特性上、毎日状況が変化しますので管理をしっかり行わないと、周辺施設/設備とのトラブルにもなりかねません。ツタがのびてとなりに絡まってしまった、水やりの際に誤ってインテリアや電源へかけてしまった、など、隣人トラブルから大きな事故のリスクまで、様々な可能性がございます。そして、これらのリスクは本物の植物を使用している間は、どうしても拭うことはできません。
そして枯れ葉の処理です。
メンテナンスとも関わってきますが、本物の植物は生きているので当然育ちもしますし、ケアを怠れば枯れていくことになります。当たり前ではありますが、植物は枯れると葉が落ちます。
落ち葉で排水溝システムが詰まってしまったり、壁際に設置したインテリアに何らかの悪影響をおよぼすこともあるでしょう。とはいえ、実際のところ落ち葉がトラブルを引き起こすほど山のように積もることはないでしょう。枯れた葉は非常に見栄えが悪いため、積もる前に気付き撤去するかと思います。
ただ、これは裏を返せば「こうした撤去の手間がほぼ毎日発生する」ということです。植物が一面に張られた壁のどこから、いつ、どれだけの枯れ葉が発生するのかを予測することは非常に難しいことです。結論、毎日の掃除が必要となることでしょう。
植物のメンテナンスは自分でやろうとすると水やりから肥料の準備、害虫駆除や剪定など、美しさを保つため大変手間がかかります。導入検討の際には、初期費用だけでなく維持管理費用 + 人件費などのコストを合わせて検討すると、後のトラブルも少ないかと思います。
3.商業施設などに導入する際の注意点
壁一面の緑を商業施設に取り入れると見た目も爽やかですし、最近流行りのSNS映えにもなるため話題性から集客率が上がることが期待できます。
しかしメリットばかりではなく、注意点についても知っておく必要があります。
商業施設に取り入れる際の注意点は、取り入れるのが外壁か施設内の壁なのかによっても違います。施設内の壁の場合、当然太陽の光が当たらないため、日照時間に左右されず育つことができる種類の植物を選ぶことが必要となります。もしくは強い光が苦手な植物でも良いでしょう。いずれにしても植物の育つことができる環境を知ることが大切です。
また、施設内の場合は暖房や冷房の影響もあります。長時間温風や冷風に当たっても大丈夫な植物、もしくは風が直接当たらないようにする配慮が必要となります。
ここまでは植物側への配慮。同様に、植物を置いたことにより施設やお客様に対する悪影響も合わせて考える必要があります。一番はやはり衛生面でしょう。虫や枯れ葉は言わずもがな、目に見えない影響として「湿度」なども注意が必要です。
外壁の場合は範囲が広いため、どこからどこまでの範囲に取り入れるのかを決めることが必要です。先ほども述べたように、手当たり次第取り入れると無造作で見映えが悪くなる他、メンテナンスにも膨大な時間や手間がかかってしまいます。また、外では夏は直射日光、冬は霜や雪の影響もあります。
あくまでも壁面緑化は手段です。根底には集客や癒し効果など、何らかの目的を置くべきです。目的を達成するための施策と考えれば、例えば「ある特定の範囲だけにワンポイントで取り入れる」なんてことも選択支に入ります。狭い範囲のグリーンでも、デザインの力で強い存在感を持たせることが可能です。有効に活用すれば規模感が小さくても、目印やポイントになるでしょう。加えてメンテナンスの手間も軽減されます。
4.飲食店に導入する際の注意点
緑が多い店舗というと、飲食店、特にカフェなどが挙げられます。観葉植物も良いけどやっぱり壁一面緑にしてみたい、と考えるオーナーさんも多いでしょう。飲食店で緑化壁面を取り入れる際、どういったところに気を付ければ良いのでしょうか。
こちらも商業施設と同じように外壁と店舗内の壁面でポイントが異なります。
飲食店の外壁に取り入れる際は、周辺店舗、特に両隣への迷惑にならないように行うこと。近隣にお店や民家がない場合には平気ですが、育ちが良すぎて店舗の外壁から隣の壁に植物が絡まってしまうことは多々あります。また、外壁では虫が発生しやすいため、近隣にも影響が出やすいのが注意点です。
加えて飲食店ならではの注意点として、換気扇付近は絶対に覆わないよう気を付けましょう。飲食店であれば当然厨房があります。換気扇は空気を入れ替える役割があるため、ここを覆ってしまうと店内の煙や臭いが外へ排出されず、滞ってしまうので危険です。できれば換気扇のある壁には導入しないよう配慮しましょう。
店舗内の壁に取り入れる場合、清潔感と安全性に気を付ける必要があります。
飲食店は食事をするところなので、異物混入や食中毒などはあってはなりません。本物の植物の場合、害虫対策は絶対ですが、薬剤を撒いたり吹き掛けるものではないものにしたり、水やりの水滴が垂れたりしないような配慮も飲食店の店舗内では必要です。
5.フェイクグリーンで管理の手間を削減する
ご紹介してきたように、本物の植物を壁に取り入れるとなると気を付けるべきポイントがたくさん見つかります。そこでおすすめなのがフェイクグリーンを取り入れる方法です。
フェイク、つまり偽物の緑ならば生育環境を気にする必要もなく、害虫がつく心配もありません。なにより枯れることなくそのままの色、形を維持してくれるので剪定や水やり、落ち葉掃除といったメンテナンスも不要です。本物と比べるとかなりの手間と経費、労力の削減ができるのです。
以前はフェイクグリーンというと、安っぽかったり、遠目からでもフェイクと分かるものが多く、おしゃれな空間には適さないものが多くありましたが、近年のフェイクグリーンは近づいて見ても分からないほど精巧な造りのものが増えてきました。これから緑を壁一面に取り入れるのであれば、フェイクグリーンを利用するのが賢い方法と言えます。
6.まとめ
緑の壁は見た目も柔らかで爽やかですし、見る人を穏やかな気持ちにしてくれます。居心地の良さに加え、非日常間を演出することも可能です。商業施設では滞在時間の増加。飲食店ではユーザー体験の向上。植物の緑を利用した壁は効果的です。
また、デザイン性もフェイクグリーンの方が高いと言っても過言ではありません。
加えて植物と違い、成長や枯れによるデザイン崩れもありません。デザイナーによる美しい配置、立体感、珠玉のデザインが半永久的に続きます。
しっかりと管理を行う体制があれば、本物の植物を使うことももちろん良いことだと思います。しかし、維持する手間や経費、リスクを考えるとフェイクグリーンの方が扱いやすいでしょう。下手に本物にこだわり、お客様に不快な思いをさせてしまうのであれば、意味がありませんので。
壁面緑化のリスクについて、こちらの記事でもまとめています。