2018.11.28

オフィスデザインに木材を取り入れる効果と方法

オフィスデザインは時代とともに変化していき、現在は木材を取り入れたオフィスが注目を集めています。木材は快適なオフィスを作る上で欠かせません。毎日快適なオフィスで仕事ができれば、従業員のモチベーションもアップし、企業にも好影響をもたらします。

 

ここでは、木材を取り入れる効果と導入方法について紹介します。

 

 

【目次】

1.木材が与える心理的効果

2.オフィスに木材を取り入れる意義

3.木材をオフィスに取り入れる際の注意点

4.オフィス導入に適した樹種とその理由

5.まとめ

 

 

 

1.木材が与える心理的効果

日本では古くから様々な建築物や家具等に木材が使われてきました。

木材が使われている建物に入ると、なんだか優しい気持ちになる体験をした人も多いでしょう。木材には人を癒す効果があると言われており、木材の使われている建物や部屋の中にいるだけで、まるで森林浴をしているようなリラックス効果を得ることができます。

 

 

2.オフィスに木材を取り入れる意義

人に癒し効果をもたらしているのは、木材の香りです。木の香りにはフィトンチッドと呼ばれる成分が含まれており、これが心身に様々な良い影響をもたらします。フィトンチッドには、精神を安定させ、不眠を解消し、快適な睡眠をもたらすリラクゼーション効果があることが科学的に証明されています。森林にはこのフィトンチッドが溢れていますが、木製品になってもその効果は持続するため、木製の建物や木質の内装の部屋にいるだけで森林浴効果を得ることができます。

 

フィトンチッドは天然の物質なので、副作用の心配はありません。消臭効果や脱臭効果など空気を浄化する効果があるほか、防虫や抗菌作用もあるため、小さい子供のいる家庭でも安心かつ安全に使用することができます。子供を健やかに成長させるためには、木材は欠かせないと言えるでしょう。

 

木材は目に優しい視覚的効果もあります。木材は黄色や赤色などの暖色が基調となっているため、目に対して刺激が少なく、人に落ち着きや安らぎをもたらします。微妙なズレがある木目も、人の感覚を心地よくする効果があり、リラックスした状態にしてくれます。

 

木材は紫外線を吸収するため、紫外線の刺激を少なく抑えてくれる効果もあります。紫外線は目や身体に悪影響を与えることがありますが、木材は有害な紫外線を吸収して反射を少なくしてくれるため、目に与える刺激も小さくなります。様々な面で、木材は身体に優しい材料だと言えるでしょう。

 

毎日オフィスで仕事をしていると、イライラしたり、ストレスが溜まってしまうことがあります。ストレスが溜まったままだと、職場の仲間にも悪影響を与えてしまい、オフィス全体がどんよりした空気に包まれてしまいます。昼休みや休憩時間など、わずかな時間しか気が休まるときがないと、職場全体の空気を変えるのは困難でしょう。

 

職場の空気を温かく、心地いいものに変えたいときに役立つのが木材です。オフィスで働く従業員一人一人が木材のリラックス効果を得ることによって、ストレスが軽減され、無駄な衝突などを避けることができます。毎日リラックスした状態で働くことができれば、仕事の質も上がり、良い結果を生み出すことができるでしょう。

 

オフィスで働く時間は長いため、職場環境を整えることは非常に重要です。オフィスデザインを考えるときは、どうしても機能性を重視してしまいがちですが、機能性が優れているからといって、従業員がリラックスできるとは限りません。機能性を考えるだけではなく、従業員がリラックスして仕事がしやすい環境を整えてあげることが大切です。

 

特に長時間デスクワークが多い職場には、人をリラックスさせる快適な空間を作り出すことが大事です。何時間もPCや書類に向かっていると目が疲れてしまいますが、木材には目を癒してくれる効果があるため、疲れていても回復が早くなります。目の疲れをそのままにしていると、頭や首、肩や腕など全身に疲労が伝わってしまいますが、木材で疲れを癒すことができれば頭や体がスッキリし、仕事に集中して取り組むことができるでしょう。

 

オフィスに木材を取り入れれば、一時的ではなく、長期的に良い効果をもたらすため、企業の生産性に大きな影響が出ます。従業員一人一人に過ごしやすい環境を整えてあげれば、仕事の効率が上がり、会社の業績アップにつながります。仕事の質が上がることによって、顧客サービスの向上にも繋がり、会社の評判を上げることもできるでしょう。過ごしやすい快適なオフィスであれば、従業員の仕事に取り組むモチベーションを保つことができるため、様々な面で企業に好影響をもたらします。企業の生産性や仕事の効率を向上させたいのであれば、オフィスデザインを見直して、木材を積極的に取り入れてみましょう。

 

従業員同士のコミュニケーションを活性化させる面でも、木材は非常に重要な役割を果たします。木材でカフェのようなおしゃれな空間をオフィス内に作れば、従業員が気軽に立ち寄ることができ、自然と会話が交わされるようになります。従業員同士のコミュニケーションは創造性を生み出すためには欠かせないものなので、一人一人がリラックスして会話を楽しむことができる空間を作れば、新しい企画が生まれやすくなるでしょう。

 

 

 

3.木材をオフィスに取り入れる際の注意点

この製作事例の詳細はこちら

オフィスに木材を導入するときは、木材の使用率に注意しましょう。木材が人の身体に優しいといっても、内装材のすべてに木材を使うのは避けるべきです。

 

これにはきちんとした実験結果があります。木材の使用率を30%、45%、90%に変えた部屋で、視覚的快適性の影響や脈拍数を調べたところ、もっとも快適性が高いと評価されたのは45%の部屋だという結果が出ました。どの部屋も快適性を感じられることに変わりはありませんが、床・壁・天井のすべてに木材を使用した90%の部屋よりも、床と腰壁など限定的に木材を使用した45%の部屋のほうが快適性が高いと評価されたのです。つまり、木材が身体に良いからといって、ただ単純に木材の使用率を上げればいいというものではないということが、この実験結果によって証明されたのです。

 

脈拍数に関しても、45%の部屋では上昇がみられましたが、30%の部屋では低下、90%の部屋では最初は上昇したものの、その後急降下したことがわかりました。急降下したということは、飽きた状態になったと受け取ることができます。この実験結果をもとに考えれば、木材をオフィスに取り入れる際は、ある程度使用率を抑えたほうがいいということになります。

 

実験結果で注目すべきは脈拍数です。どの使用率の部屋でも快適性を感じることはできますが、脈拍数には大きな違いが出るので注意しなければなりません。脈拍数が低下するということは、リラックスした状態になったと受け取ることができますが、仕事をする上ではリラックスした状態よりも、ワクワクした状態でいるほうが好ましいでしょう。そういう意味では、使用率30%の部屋よりも、脈拍数が上がった45%の部屋のほうがオフィスに適していると言えます。使用率90%の部屋にしてしまうと、脳が飽きた状態になってしまい、従業員のモチベーションが低下してしまう可能性があるので注意しなければなりません。

 

オフィスデザインを考えるときは、床・壁・天井のすべてに木材を導入するのではなく、床と腰壁などに限定して木材を導入してみましょう。現在の日本の住宅の木材使用率は20%程度だと言われているので、住宅を参考にオフィスの木材の使用率を考えてみるといいでしょう。

 

 

4.オフィス導入に適した樹種とその理由

一口に木材といっても様々な樹種があるので、オフィスデザインを考えるときは、樹種の選び方が非常に重要なポイントになります。どのようなオフィスデザインにしたいか最初に方向性を決めて、最適な樹種を選びましょう。

 

オーク

「オーク」は会議テーブルなどに使われることが多く、重厚で耐久性に優れた木材です。オフィス家具に使われることは少ないですが、独特の模様と木目の多さが魅力で、見た目に重厚感があります。数ある樹種の中でも比較的リーズナブルなので、オフィスデザインのコストを抑えたい場合に最適です。特別なデメリットも存在しないので、長く快適に使い続けることができるでしょう。

 

チーク

この製作事例の詳細はこちら

「チーク」は、世界三大銘木の1つに数えられる、人気の高い木材です。非常に強靭な樹種ですが、切断面の光沢が美しいため、家具材などによく使用されています。時が経つにつれて光沢のある綺麗な飴色へ変化するのも、チークの魅力だといえるでしょう。見た目が美しい木材なので、オフィスで働いて疲れたときに癒してもらうことができます。

 

チークとオークは相性が良いので、二つの樹種を組み合わせてオフィスデザインを考えるのも良いでしょう。値段はチークのほうが上ですが、突き板であればどちらの値段もそれほどの違いはないので、オフィスにも手軽に導入しやすいと言えます。

 

 

古材

この製作事例の詳細はこちら

樹種選びに困ったときは、古材を利用するのも一つの方法です。古材は長年家屋で使われてきた木材のことで、特定の樹種を示す言葉ではありません。古材にはそれぞれ独特の表情があるため、オフィスに個性を出したいときに最適です。一本一本の見た目や色合いが異なるので、オフィスに独特の雰囲気を生み出すことができます。

 

古材を内装材などに導入することは、解体材を減らす効果があるので、持続可能な社会に貢献する意味でも効果的です。オフィスに積極的に古材を導入することによって、環境に優しい企業であることをアピールできるでしょう。

 

 

5.まとめ

木材には目に優しく、癒し効果があるので、オフィスデザインに取り入れる材料として最適です。毎日木材に囲まれた環境で仕事をすれば、生産性が高まり、企業に好影響をもたらすことができるでしょう。

 

ただし、木材の使用率によって、人が感じる快適性に違いが出てくるので注意が必要です。ただ単に木の割合を高めればリラックスできるというわけではないため、オフィスデザインは慎重に検討しなければなりません。

 

木材の使用率に注意しながらオフィスデザインを仕上げれば、従業員に快適な職場空間をもたらすことができ、仕事の効率もアップするでしょう。